2018年に放映された、大成建設のCMで舞台となっているシンガポールの地下鉄が、2023年に開通し多くのシンガポール住人の利便性を向上させています。
日本の建設会社が他国の住環境を大きく改善しているなんてとてもロマンのあることですよね。
この記事では、「同窓会には行けません。今、シンガポールにいます。」悪い意味で話題になってしまったCMの実情をシンガポールにいる筆者が説明していきます。
同窓会には行けません。今、シンガポールにいます。
マウントともとられるような、発言が印象的なCMで話題になりました。大成建設のCMです。
監督は「君の名は。」の新海誠さん。音楽はスキマスイッチ。アニメーションはコミックス・ウェーブ・フィルムが制作しました。
https://www.taisei.co.jp/corp/library/tvcm/singapore/

「この国を南北に縦断する地下鉄を私は作っています。」→地下鉄トムソン線事業

CMの内容
主人公:ごめん、同級会には行けません。いま、シンガポールにいます。
同級生:シンガポール?
主人公:この国を南北に縦断する地下鉄を私は作っています!
”この国を南北を縦断している地下鉄”というのが、シンガポールに2023年に本当に開設した地下鉄の線です。
筆者もこのCMに対して、ネタCMのようにとらえていました。
ですが、実際に開設する日や地下鉄のなかった地域に住んでいた人が、MRTを使用していることを知ると、とてもロマンがある事業であり、日本愛が深くなるものがありました。そりゃ、同級生にマウント取りたくなりますね。
同級生が集まる場でのより多くの人に、日本の会社が海外でやっている事業の啓蒙しかたったのかもしれませんね!
大成建設の地下鉄トムソン線建設工事


トムソン線は、シンガポールの地下鉄交通網を拡張し、都心部と北部地域を結ぶ重要な路線となっています。
トムソン線の建設は、2014年に着工され、現在も進行中です。
この路線は全長約30キロメートルで、22の駅が設置される予定です。トムソン線は通勤や通学、観光に利用されることが想定されており、シンガポールの移動手段の一翼を担う重要なインフラとなるでしょう。
トムソン線の特徴
地下区間と地上区間を組み合わせていることです。地下区間では都心部や市街地を効率的に移動することができ、地上区間では景色を楽しみながらの移動が可能です。また、トムソン線は他の路線との接続も考慮されており、乗り換えがスムーズに行えるようになっています。

トムソン線(Thomson-East Coast Line)が開通する意味

トムソン線の開通は、シンガポールの交通状況の改善や都市開発の促進、環境に配慮した交通手段の提供など、さまざまな意味を持っています。
交通網の拡充
トムソン線の開通により、シンガポールの地下鉄網がさらに拡大されます。これにより、市民や観光客はより便利に移動できるようになります。交通渋滞の軽減やストレスの低減につながり、都市全体の交通状況の改善に寄与します。
シンガポールは通勤時間がほんとうに道路の渋滞がひどいので、早めに出社をしてた人もスムーズに通うことができます。
北部地域との連結
トムソン線は、シンガポールの都心部と北部地域を結ぶ路線です。北部地域は住宅地や商業地域が集中しており、人口が増加しています。トムソン線の開通により、この地域へのアクセスが改善され、生活やビジネスの利便性が向上します。
シンガポールの地価は、うなぎ登り中です。中心部から離れた、マレーシアに近い北部の都市の開発が急がれています。
都市開発の促進
トムソン線の開通は、都市開発を促進する役割も果たします。新たな駅や周辺地域の整備により、人々の利便性が向上し、地域の経済活動や観光業にもプラスの影響を与えます。また、トムソン線沿線には学校や商業施設などのインフラも整備されることで、地域全体の発展が期待されます。
グリーン交通の促進
トムソン線は、地下区間と地上区間を組み合わせた構造を持っています。地下区間では電車が利用され、地上区間では軽量鉄道(LRT)が導入されます。このような構造により、公共交通の利用が促進され、持続可能な交通手段としての役割を果たします。シンガポールの交通システムの中で、より環境に優しい移動手段を提供することが期待されます。
トムソン線の建設はシンガポールの都市発展において重要な一翼を担っており、大成建設の取り組みはその一部として高く評価されています。完成すれば、より便利な公共交通網が整備され、シンガポール市民や訪れる人々にとって快適な移動手段となるでしょう。
海外でそんなロマンのある事業をプロモーションしている内容のCMが、思いもよらない部分にフォーカスが当たって注目が浴びてしまいましたね!